やっと自分の認識のずれに気が付けたので筆を執りました。
SoRとSoEという言葉を聞いた方も多いのではないでしょうか。
SoR……System of Record
SoE……System of Engagement
です。
SoRは、いわゆる基幹系と呼ばれる大規模システムで安全第一。安定が求められ、安心安全に使うことが尊ばれるシステムです。
SoEは、顧客接点を預かるシステムで、イメージで行けば、いわゆるウェブアプリと呼ばれるものに近い、それが私の理解です。ソコソコの安定性で不安定でも構いません。気軽に使え、すぐやめられる。そんなイメージ。
しかし、ここであえて申し上げますが、私は本質を見誤っていました。
概念で理解しようとするがあまり根本的な、原理原則を理解し損ねていました。
話は簡単です。
System of Record、直訳すれば、記録するシステムです。記録するシステムですから、法律、B/S、PSなど財務会計上の帳票の基礎となる大切な数字、保護すべき個人情報などそういったものを確実にかつ正確に記録し、追跡できることが求められます。
各種制約に準拠し、かつ、記録されたものは状況に応じ行政や第三者に開示される可能性があるため客観的かつ明確に示されるものを記録し体系立てて保管する必要があります。
一言で要約すると、企業の活動を記録するためのシステム。
System of Engagement、直訳すれば、エンゲージメントのシステム。いや、カタカナすぎて意味わかりませんね。
顧客との約束、顧客からの期待、顧客の満足度のためのシステム。ちょっと前に書いた、LTV(Life time value)に近い概念かなと。要は、顧客が期待し、満足し、お金を落とすためのシステムです。
一言で要約すると、顧客の期待や満足に応え顧客とともに成長するシステムです。
また、あえて定義すると、ここでいう顧客とは広義ではサービス受益者となり、狭義ではサービス受益者であって対価を払う者、になります。
重要なことは3つ。
1つ。これらのシステムはどっちも大切
2つ。これらのシステムはオールインワンにしてはいけない(オールインワンなだけではなく密結合もダメです)
3つ。ITシステム化しようとするならば、これらの業務フローを最小機能単位に注意深く分割し、どの機能が企業の活動の記録に相当するものか、どの機能が顧客の期待や満足を上げるものかを決定しなければいけません。
長いので要約すると、プロダクトオーナーとプロダクトバックログしっかり作ろうね、ただ、大体のPOはわかってないのでスクラムマスター頑張れ、です。
長くなりましたので、次回以降、この大切な事と私が気が付いたSoRとSoEの関係性を深掘って、あるべきシステム構成を論じてみたいと思います。
多分、5回ぐらいに分かれます。絵心のない図も出るよ。(逃げ場をなくす)