なにしてみよっか

サービスってなんだろな?を細々と。基本マニアックなネタが多いです。トヨタ生産方式を信奉してます。某製造業の営業と社内SEをやってました。

社内情シスの価値とは?

まいど。

 

いわゆるユーザー企業の社内情シスといわれる部門は今は過渡期だと思っています。

 

最近は全く言われなくなりましたが、「攻めのIT」「守りのIT」という言葉がもてはやされていた時期がありました。というか、今所作属している企業ではついこの間まで言われてた感があります。

今あんまり言われないので、これを取り上げて書きたい事を書き連ねるのは違うかもしれませんが。。

 

控えめに言って、アホな表現だなと。

 

事業に対して貢献する社内情シスは、攻めとか守りとかで評価される時代ではないよなぁと。きっと一般的には、「攻め」=主に売上増大に寄与する仕組みの構築、「守り」=コストリダクションや企業の価値を守る(レピュテーションリスクの回避)という捉え方ではないかなと考えてます。

 

なぜここまでズケズケと書くかというと、確実に売上増大に至る仕組みなんか作れっこないからです。確実にコストを抑えたり企業価値を毀損するリスクに備えることなんかできっこないからです。

 

例えば、AIやIoTを考えてみてください。それを導入したら、売上上がると思います?コスト下がると思います?

ボヤッとしてるので、データマーケティングツールやCRMツールで考えてみてください。それ入れて、売上上がります?コスト下がります?

 

ほとんどの方こういうと思うんです。「使い方次第」。

 

ええ、うん、そうなんですよ。てことは、入れたからといって「確実に」効果が出るとは言えないと思うんです。

 

いやいや、だから「攻め」なのか「守り」なのか要件と要求を定めて、確実に効果が出るようにするんだよ!それが情シスの仕事でしょ?

ええ、そうだと思います。でも、それ、確実性を上げるためにやる事であって、確実じゃないでしょ?100パーセント狙った通りの効果が発現するわけじゃないですよね?

 

100パーセント狙った効果を発現させるために社内情シスができる事。攻めとか守りとかじゃないと思うんですよね。

 

言いたいことは、社内情シスにできることはない、と言いたいわけではなくて、求められることが変わってきてるんじゃないか?そういうことなんです。

じゃあ何かと言うと、「可視化」ではないかと思うのです。そもそも今の時代、一人一台パソコンを持ち、一人一台以上携帯電話を持ち、という時代です。情報システム無しでは仕事も業務も回らない。

言ってしまえば、情報システムとは、読み書きそろばんと一緒。使えて当たり前で、どう使うかを議論するフェーズです。

 

社内情シスの仕事とは、この「どう使うか」を導く役割ではないか。そう思うわけです。だから、「可視化」。IT部、情報システム部などという名前はやめてしまえばいいと思うのです。

 

ビジネスプロセスを可視化し、業務フローを可視化し、サービスとして定義し、アウトプットの品質を極限まで高める事と高めるためにIT技術を使い倒す事。

 

今の情シスがやっていることは、この「IT技術を使い倒すこと」それだけなのです。

その前段のビジネスプロセスの可視化〜品質を高めることはやっていない。

 

所詮ITはカスタマイズしやすい無形の道具であるにもかかわらず、道具を冠した部門名なんてナンセンスなんですよ。

 

XX工作機械部なんて部署ないと思いません?私製造業にいましたけど、そんな部署名聞いたことないですよ。

 

もちろん、今までのシステムや仕組みはちゃんとある一定の目的を持って導入されたものです。ただ、VUCAの時代に合って、制度も変わって、法律も変わって、新しい道具(ITシステムやサービス)もどんどんリリースされているという時代に合って、今までの仕組みやシステムが無駄なルートを増やしていないか、冗長になっていないか。そういう点検を行わずに、安易にシステム改作に走ったり、丸投げをしていないか。

もしくは、丸投げの影響でそこまで知識や経験が追いついていないか。

 

最近の働き方改革の記事を見ていてもそう思います。雑な働き方改革で、結局誰かがやっていたお仕事を可視化することなく、働き方を変えろ!という。

今までやっていたお仕事を誰かに押し付けたまま、「はい、できました」だけでは、実は取引先を含めて働き方改革ができたとは言い難い。

そこで、必要になるのは、第三者の目、つまり、社内情シスではないかと思います。

エンドツーエンドでプロセスを可視化し、誰が何を負っているのか、そのうえで、その負っている業務をいかにシステム化できるのか?

 

そんな仕事、してみたいと思います。