なるほどなと思った記事があったのでご紹介。
要約すると、技術的にはできる事をポンポンとやっていったら最終的には首が回らなくなって大変なことになった。
ということなのですが。
ここで得た示唆は「運用や保守まで考えてちゃんと開発しようぜ」ということもありますが、「やり抜く」という事をどう定義するか。
だと思います。
会社は社業をやり抜くことが使命です。
社業のビジョン、会社の存在意義に対して貫き通すこと。そのために、必要であれば、「できません」を言えること。更に「できません」の理由を説明すること。これも、やり抜くことだと思うのです。
つまり、言いたい人は「できません」と「なぜならば」を共有すると共に、周囲もその人間の話に耳を傾ける。
目の前のタスクをこなし、それに満足し「酔っている」ようでは、「できません」という人間の危機感に気がつけない。
これを防止するためには、以下の三つが必要だと思っています。
- 社業をやり抜くという視点で現状を見る事
- エンドツーエンドの視野で全体を捉える事
- 関係する人たちと自分との視差を捉え丁寧に説明する事
これ、管理職(Director)の基本だと思います。
少なくとも、私の周りにいる(いた)リスペクトした管理職は皆、この「視点」「視野」「視差」を意識したコミュニケーションをとっていたなと。
ちょいと横道にそれますが、この視点と視野ですが似ているようで違います。高い視点は視野は広がりますが全体はボケます。しかし、目標は見えるでしょう。
低い視点は視野が狭まりますがクリアに見えます。しかし、目標は遠く、状況によっては見えないかもしれない。
これを行ったり来たりできる事と自分が今どの視点に立っているのかを明確に意識して喋ることができる事。この1と2はある意味リンクしています。
話を戻して、この記事に書かれている「偉い人」には3つの役割があると思っていて、
- 視差/視点/視野を使い分けて現状を把握する
- 適切に方向性を示す
- 全体を巻き込む
これをしないといけない。
しかし、一人でできるわけがない。だから、あえて役割と書きました。この役割ができる人員を適切にアサインする。
この記事では、「偉い人」が1と2を行った結果、なんとかなった。
この事例は、ある意味「偉い人」の立ち居振る舞いを示す一つの例なのかな?と思うのです。
前者に出てくる「偉い人」は、この状況をなんとかしたかったという思いがあったはず。それと同時に、先々を見据えて足元を固めましょうと言う必要もあったはず。
しかし、行くとこまで行ってしまうと、後者のような「偉い人」が、気がつかないと進まない。
どっちの偉い人が正しかったかというわけではないのですが、シーンによって取るべき振る舞いが違っていた、それだけは言えるのではないかなと。
そして、現場の担当者(この記事の執筆者)も、もっと早く視点を上げて視野を広げ見るべきだったのではないかなと。そして、「偉い人」に伝わるように視差を認識して説明するべきではなかったかと。
今日はライトに(笑)