なにしてみよっか

サービスってなんだろな?を細々と。基本マニアックなネタが多いです。トヨタ生産方式を信奉してます。某製造業の営業と社内SEをやってました。

ある意味、自分の悩みの解

こんにちは。

 

blog.tinect.jp

 

タイトルがちと過激なのですが。中身は過激と言うよりも、個人的には癒しに溢れているなと思います。

どんどん働いて、もっともっと稼ぎたい、自己実現したい、という人がいる一方で

「仕事は好きじゃないけど、食べていくにはしょうがない。できるだけ面倒くさくない仕事を短い時間やって、自分で好きなことができる時間をたくさんつくりたいなあ。そんなに稼げなくても、偉くなれなくてもいいから」

っていう人も、大勢いるはずです。

 

判断に分かれるところはあると思うのですが、これ、いい言葉だなーと思うのです。

 

というのも、今までの年功序列も終身雇用も、みんな十把一絡げに何も考えず粛々と頑張れば、ある人は満足いく生活を、大多数は過分な生活を、ごく一部の人は不満な生活を送れた。

 

日本の雇用システムは、右肩上がりの成長もあって成果の再配分がうまく機能し、そのなかでより自分の実を求める場合、社内競争に勝ち抜き偉くなる。偉くなった対価として(大多数の人たちよりも)高い報酬を得る。

 

しかし、今は時代も変わり、成果の再配分は非常に難しくなり始めた。

さらに言えば、業務を遂行する人たちに求められる水準も高くなった。

それこそ、今働いている世代なんてのは、OJTは言葉としてやっていたとしても、「外に出て学ぶ」、つまり、学生時代のように座学・またはワイガヤで議論するなんて経験をしていない。そんな中で、業務を遂行する水準が上がったから学んでください。スキルを持ってください、フレームワークを学んでください、貢献してください。というのは、やっぱり難しいと思います。

(仮に4大卒で40歳だった場合)23歳~40歳までの17年間、何を学んだかを明確に言語化して言えるような経験(振り返り)をしてきていないのではないかと思うのです。

 

学校という定義を明確にすると、学びと共に試験という一定の結果と振り返りを行う場としています。

 しかも、世界は変わってるんです。新しいサービスが生まれ、新しい技術も生まれた。今までの自分の知識や経験を振り返ってアップデートする必要がある。

 今、転職市場が活況なのは、この「学びと振り返り」をする場が転職市場だからではないかなと。

 

もっと言えば、学びと振り返りを意識してすることができれば、「どんどん働いて、もっともっと稼ぎたい、自己実現したい」層で働きたい人はそうなれるんじゃないかなと。

 

と、同時に、「できるだけ面倒くさくない仕事を短い時間やって、自分で好きなことができる時間をたくさんつくりたいなあ。」と思う層は、それを宣言して、そういう仕事をすればいい。

 

重要なことは、それをちゃんと主張できているか、周りや自分は理解しているか、そういう両者がバランスをとった働き方をできているか。システム(ITというよりも、仕組み、制度)はそれに対応しているか。そこかなと。

 

平等と公平の違いを認識し、どちらの働き方にも貴賎はなく、どちらの働き方も受け入れる。人間ですから、様々な事情で「働きたい」と思える時期と「面倒なことをやりたくない」時期もあると思います。どっちかに固定化せず、ただ、ちゃんとどっちにもパスがあるシステムになれば、今の大企業でもある程度不満はたまらないんじゃないかなーと。

 

自己実現とたくさん稼ぎたいが一致していないとなかなか力が発揮できない世の中で、稼ぎ方と自己実現が乖離すると途端に仕事がしづらくなるのはちと違うんじゃないかなぁと。

 

これは貴賎の話をしているのではなく、主義の話です。そういう人もいる、こういう人もいる。というだけの話。

ただ、どのような主義の人に、どのような仕事を任せようとしているのか。それを少なくとも当事者同士はわかっていないと伝わらない。前職で(実際のところ書類上ではまだ退職してないですが)このズレを認識するような経験をしたのですが、この記事を見て腑に落ちました。

 

仕事(成果の再配分=「給与」を受け取る主たる所属元)を通じた自己実現と成長を願うのであれば、そういう働き方をすればいい。そして、そのトップラインの成長やボトムラインの低減結果に基づき成果の再配分を要求する。

 

仕事以外の場(成果の再配分=「食うための糧」を受け取る主たる所属元以外)で自己実現を願うのであれば、そのように働く。ただし、そう働けるように環境を整えることを要求するし、任された仕事がそうではなかったら拒否するぐらいのことをしなければならないのかなぁと。これはきっとわがままじゃない。業務の依頼側と業務の受付側の期待度がズレてるだけです。

冒頭のリンクの「低スペックの人でもこなせる仕事」というのは結構誤解を生む表現で、真意は「誰にでも再現可能な単位の業務設計にする」ということなんだろうなと。

 

働き方改革の一つの解として、誰にでも再現可能な単位の業務に置き直す事も、一つの働き方改革なのかなーと。

 

IT化、システム化と言いますが、そういう大層なもんじゃない。IT化システム化というのは、誰にでも再現可能な単位に業務を切り出す手段であって、目的じゃないのかもなーと。