こんにちは。本日は、KPI /SLA /SLOの関係性について。
これは、大変残念なことに言葉が一人歩きしまくってしまった結果、本来の関係性が断絶してしまい独り歩きを起こしてしまっている指標について、どう現実的な落とし所をつけるべきかを検討するための記事です。
ちなみに、なぜ言葉が独り歩きをしたかについての私見を述べますと…本来的にこれらの指標は、所有格を明確にしておく必要があるにもかかわらず、この所有格を外したまま喋りまくった結果、指標としてどっちつかずになり、声の大きい人(組織)にとっての指標として使われた結果、明確な定義がないままあちこちで衝突事故を起こしたものと考えています。それほどセンシティブな指標なのです、本来は。
さて、まずは原理原則から整理しましょう。KPI /SLA /SLOこれら指標の「教科書的に正しい定義」をご存知でしょうか。
- KPI: Key Performance Indicator (重要業績評価指標)
- SLA: Service Level Agreement (サービスレベル合意)
- SLO: Service Level Objective (サービスレベル目標)
ですよね。では質問です。上記3つの指標、サービス提供者、サービス受益者「誰にとっての」または「誰目線」での指標であるべきでしょうか?
これは難しいですね。なぜなら、両者ともに解が存在し、両者ともに間違っていないからです。ここ大切でして、正解ではないが間違ってもいないと言っています。
では、筆者が正解だと思う「理想的なKPI/SLA/SLO」は何か?
大変禅問答じみており恐縮なのですが「KPI/SLA/SLOの成り立ちを合意し、その上でKPI/SLA/SLOの決め方を定義する」これに尽きると考えています。人によっては、またかよ(苦笑)と思われる方もいるかも。はい、またです。(笑)
本ブログでも度々言っている「(前提を)定義し、(決め方を)定義する」という事です。
今回は、「KPI/SLA/SLOの成り立ちを合意」つまり、同じ前提となる事実の積み重ねを定義し、一致させるという行為により、同じ認識に立つ。
その上で、KPI/SLA/SLOの具体的な数値を決める方法を定義する。そうすれば、後は計算で終わります。つまり、計算機(パソコン)の得意ジャンルになるわけです。
筆者の考える「理想的なKPI/SLA/SLO」は、下記の方程式によって成り立ちます。
さて、導入という名の前置きが長くなりました。この方程式の構成要素について、合計3回に分けて、解き明かして参りたいと思います。
- 第一回:KPI/SLA/SLOの関係性を考える 1/4 -導入-←今日これ
- 第二回:KPI/SLA/SLOの関係性を考える 2/4-組織毎のKPIをすり合わせる-
- 第三回:KPI/SLA/SLOの関係性を考える 3/4-サービスとしてのSLA/SLOの決め方-
- 第四回:KPI/SLA/SLOの関係性を考える 4/4 –(TBD)-
どうぞ、よろしくお願いいたします。