なにしてみよっか

サービスってなんだろな?を細々と。基本マニアックなネタが多いです。トヨタ生産方式を信奉してます。某製造業の営業と社内SEをやってました。

ITSM(Information Technology Service Management)は何ができるのか?(1/2)

突然ですが、ITSMは何ができらのか久々に整理してみました。

今回は、ITSMを一言で言うとどう表現できるか?

 

すごくニッチな話で恐縮ですが私の専門とする領域は、ITサービスマネジメントといます。

サービスマネジメントとは、一言で表現すると以下になります。(教科書的な表現ではないのはお許しください、、、、特にこのITSM領域の大先輩方々)

「一定のサービスの塊において、消費者に最大の価値を最小の労力で提供し続けることができるようにする」フレームワークを扱う職業

この表現はものすごく抽象化していますので、少し噛み砕くと以下になります。

具体例としてこのニュースを参考に考えてみましょう。

マイナンバー事業費、2.6倍の1655億円超に膨張 異例の契約変更数と増額規模:東京新聞 TOKYO Web

 

一定のサービスの塊=今回の記事で言えば、地方公共団体情報システム機構そのものを指すこともできますし、その団体の中のサービスの一部、、、例えば、マイナンバーカードの発行のみを指してもいいです。要するに、特定の目的において定義されるサービスやそのサービスを提供するための集団、組織、どちらも指すことができます。

最大の価値=サービスの提供を受け、自身の需要を満たす消費者が受け取る満足度を指します。面倒な話ですが、一定のサービスの塊を定義する事で、消費者が確定し、結果、満足度を測る指標が確定し、価値測定(満足度)が可能となります

地方公共団体情報システム機構をサービスの塊と定義するならば、消費者は、総務省やデジタル庁、地方自治体、となります。笑える話ですが、住民がここに来ることはありません、というか、住民が消費者にはなりません。(あえて国民としないのは、サービスの提供者と受益者の関係で論じているためです)

総務省やデジタル庁、地方自治体にとっての価値は、自分達でサービス提供を行おうとすると何か不都合があるためにその不都合を解消するであろうと思います。したがって、満足度は「自分達の不都合がどれほど解消されたか」が指標になります。不都合は中の人ではないので論じません。

サービスの塊をマイナンバーカードの発行というサービスと定義するのであれば、消費者は地方自治体となるものになります。住民じゃありません。

満足度は、発効が速やかに完了するかになります。

最小の労力=これは感覚的にわかるかと思います。地方公共団体情報システム機構でかかる時間やコスト、人件費をいかに低減するか。要するに、原価低減活動です。

ちなみに、これをマイナンバーカードの発行に限ったうえで、地方自治体が住民に手渡すまでのコストを視野に入れるとエンドツーエンドのサービス提供となりますし、ここで初めて消費者に住民が入ります。(ITIL4の考え方)


勘の良い方はわかったと思いますが、兎にも角にも定義して文章を完成させてあげないと次が見えないんです。そして、目標を達成するために、組織設計や組織間同士の約束事(契約)、組織内のルール(組織運営の定義やポリシー、スタンダード、プロシージャをはじめとする文書管理に至るまで)も面倒みる、つまりは、組織、プロセス、ツール、パートナーを含めたサービスのアーキテクト(設計者)。これがITSM。

ITSMを一言で言うと「一定のサービスの塊において、消費者に最大の価値を最小の労力で提供し続けることができるようにする」なのですが、その言葉ーつーつに意味がありサービスを提供しようとする人ないしは組織がそれぞれの言葉を定義をする事が必要なのです。

 

いったん今日はこのあたりで。