なにしてみよっか

サービスってなんだろな?を細々と。基本マニアックなネタが多いです。トヨタ生産方式を信奉してます。某製造業の営業と社内SEをやってました。

ITSMに限らず、定義が大事だよ、というお話。

こんにちは。ちょっと箸休め。

ITIL/ITSMに限らず、おおよそこれって大事だよなと思うことのお話。

「定義」って大事なんですよ。そんなことは誰でもわかってると思うんですが、なぜ大切かまた、どうやって共有するかを整理するために今回筆を取りました。

なお、この定義して共有するということを「可視化」と(私は)呼んでいます。

 

さて、本題。例えばですが、

体重120kg

これって健康ですか?一般的には不健康ですよね、きっと。

じゃあ、これ

体重120kg(力士)

こうなったらどう思います?なお、自分もわからないのでググってみたところ、小さめの体重とのことです。力士の方って大きいんですね。。

閑話休題

何を伝えたいかというと、数字(120kg)そのものに意味はないってことなんです。

  • 体重120kgであることとその背景を確認すること(今を定義すること)
  • 今の定義に対して「維持」「減量」「増加」いずれかの目標があること(向かう方向を定義する)

この2つを定義する事によってやっと数字に意味が生まれる。

伝えたいのはそういうことなんです。何も考えず数字を出す(定義する)ことに意味はないのです。そして、数字を出すことは可視化ではなく定義の一つ(≠全部)なんです。

以下二つのを目的とした上で、数字として定義する事に意味がある。

  • 「今」を決めるため(AsIsの状態を定義するため)
  • 「進んだ後」その道筋を理解するため(目標に対してどう進んだのかを振り返るため)

裏返すと、この2つを目的としないで数字を定義したところで意味がないのです。

AsIsの状態を定義することに結びつかない数字を出しても意味がない。そして、計測できない数字をとっても意味がない。

では、AsIsの状態を定義するための数字が何かわからない時にどうしたらいいのだろう。

その瞬間をキャプチャして、何らかの数字を置くしかないでしょうね。端的に言えば、前提を置き推定して数字にする。何と言えばいいのかな。。数字を絶対として扱わず、相対として扱うとでも言いましょうか。

数字というのは、ゼロを起点としてその量を計測するための道具です。しかしながら、私たちはその絶対的な数値を欲しているわけではなく、「今」を捉え、変化後の状態を計測したいから数字にしたいと思っているだけです。

イメージとしては以下です。(図1:数字を使った振り返り方)

図1:数字を使った振り返り方

要するに、絶対値である必要は必ずしもない。同じ取得方法で計測した結果、差が見えていればそれでいい。もちろん明確な数字である方が別のものにも使えますので(例えば契約金額とか)絶対値であればなお良いとは思いますが、それが無理なら何らかの基準/推定/前提に基づいて計測した数字で持って、一旦良しとして計測しなければ時間ばかりかかって進みません。物事を定義して進めて、振り返らないとよかったのか悪かったのかも判断できません。

 

そのため、こうやって仮でもいいから、相対でもいいから定義して、自分たちの進んできた結果を共有し、皆で振り返る。まさしく、これが可視化何です。

さて、いかがでしたでしょうか?

可視化とは定義し、共有することである。そしてこれを繰り返すことで良いサービスを作っていければいいなと思います。

ダッシュボードも、作ることが目的ではなく、共有することを目的に作られなければいけません。

そして、その共有する粒度や目的に応じて、ダッシュボードの中身は変わらないといけない。データソースは一緒、だけど見せ方が違う(決して勘違いしていけないのは、その見せ方が違ったとしても、「見えない」という状況は作ってはいけません)