なにしてみよっか

サービスってなんだろな?を細々と。基本マニアックなネタが多いです。トヨタ生産方式を信奉してます。某製造業の営業と社内SEをやってました。

ITIL4  勉強中(3/3) ー試験を終えてー

ITIL4 Managing  Professional昨日試験を終え、速報ベースですが、トランジションITIL v3 のクレジット17以上持ってると受けられる試験)で無事合格しました。

 

差分のみの受講のため、全体を捉えたかと言われると若干怪しいですが、2つの観点で感想を書きたいなと。

1.試験対策的な感想

正直、簡単に感じまし……嘘です。相変わらず難しい日本語使ってきます。頭の中で多分英語ならこう書いてるんだろうなぁと想像しないと何問か高確率でミスリードします。それはITILあるあるなのでまぁいいとして。。(良くない)

個人的にDevOpsを学んでいましたので、それなりに理解は早かったですが、やはり若干ITIL流に解釈を変えている部分もあり、そこについては軌道修正は必要でした。

正直模擬試験で一番引っかかったのは、DevOpsやLean、TPS(トヨタ生産方式)でした。

むしろ、ITIL4で加わった新しい概念的フレームワーク、サービスバリューシステムの方が簡単に入ってきました。(腹落ちしました)

また、こちらも個人的に実践していたサーヴァント・リーダーシップ、バリューストリームマッピングシラバス上40問中たったの6問の範囲でしかも任意の項目であるが故に実質1問ぐらいしかアドバンテージがない(笑)という意味では焦りました。

結果、攻略するという意味では、ITIL4 foundationの範囲とハイベロシティIT(簡単に言えば、Agile、DevOps、Lean)で15問/40問なので、ここをいかに理解し、落とさないかが勝負の分かれ目です。

考え方として、ITIL v3の(試験対策的に)基本原則だったみんなで仲良くはあまり変わっていませんので、その【みんな】に「顧客」「ユーザ」が加わった、と理解しなおして問題をしっかり(英語的な)理解をすればおそらく攻略できます。

 

2.ITILの知識としてこれを習得することの意義

一言で言えば、v3ExpertかMasterを持っている人は獲りに行こうと声を大にして言いたい。

なぜかというと、ここからさらに2つに分かれます。

2.1.キャリア的な意義

ITSMを志す者にあって、もはやデファクトスタンダートになっているITILですが、今回のアップデートによって、ITSMから、サービスマネジメントに変化しています。要するに、事業会社の情シスに留まらないフレームワークを得ることができます。フレームワークを得るということは、目の前で起きていることを理解できれば、フレームワークに則って、分解し再構築ができるということです。そしてそのフレームワークの適用先が、取締役会…有り体に言えば、経営会議です。

経営会議に出す資料作れるんですよ、割とマジで。

もちろん、目の前で起きていることを理解できる、という前提がつきますので、それを理解するためにそういった視点で目の前のことを見る、ということは必要です。

前職が事業会社の情シスでしたが、どちらかというと企画に近い情シス(企業によっては経営企画、経営戦略、事業企画に近い)だったのですが、この知識持って目の前のことを今の分析力を持ってすれば結構いい企画書かいて、心の底から信頼できるパートナーさんの具体的な名前を思い浮かべつつ、PMOできたかなぁと割と現実的に思ってます。マルチパートナーで

 

2.2コンサル的な意義

2.1でも書きましたが、そういう知識体系の教科書というか、世界で行われた面白い事例の上澄み(ここでいう上澄みとは生々しい話ではなく、その時使われた技法やテクニックのエッセンス)を集めているし、今後も集められたものを最近流行りのサブスク的に年払いの有料で供給してくれるので、収集する手間が省けつつ勝手に情報が集まるので、世界と対等に戦えます。

高額の講義を受けて合格後から毎年€50払うんだという話はPMPも3年毎$100払うしこういう流れと割り切れば、最新技術と技法を学び続けて使えそうなプラクティスはどんどん採用すればいいので、そう考えれば、誰かに価値を提供してそれで飯を食うというコンサルティング的な仕事をする人は困らないことになる気がします。(ただし英語)

仮にそういうことに興味がないホルダーでも、おそらく仕事の指示を落とす人はこういう経営的な観点で物事を言うし進める人なので、相手が何を考えているかが分かれば、立居振る舞いが自然とできるはずなので、やっぱり重宝されると思います。

 

 

全体的なまとめ

事業会社の情シス→コンサルとキャリアを歩んでいる私ですが、ITIL4は、事業会社、特に情シスの立場が弱い事業会社においては、上級管理職(ITILが好んで使う言い方)がこの資格を取りやすいと思いますし、とった結果、現場の情シスに活力を与える羅針盤になると思います。

また、特に経営層に言えることですが、Googleは、ベンダではなく、パートナでもなく、実際は競合他社であるが、事業会社が目標を持てばコラボレーションの相手として協業先となれる。そのために、Googleを上回る俊敏性とユーザの期待値を収集せねばならぬという危機感を持てます。

トヨタはその危機感を正常に持っていたのか、今の実績があるのでは、と考えます。

「常に危機感を持ち、ユーザの声に耳を傾けつつも経営が目指すビジョンを明確に発信し、それを事業ユーザは情シスというITシステムとサービスのプロフェッショナルの伴奏を用いて実現する」

それを体現するために世界中のプラクティスを集めたものがIITL4です。

小難しく書きましたが、情シスにとっては、「目の前のお困りごとをちゃんと経営や事業本部長の意図を汲みながらユーザと共に作り上げますよ」ということをアピールできる。

そんな資格です。

 

再掲となりますが。。。

v3 EpertかMasterを持っている人は、真剣に獲りに行こう!